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桃山時代の華麗な建築 太宰府天満宮本殿の秘密に迫る
学問の神として全国的な知名度がある菅原道真。彼が祀られていることで有名な太宰府天満宮の特徴について見ていきましょう。
太宰府天満宮の歴史
菅原道真といえば、学問の神として受験や資格試験を控えた方の味方というイメージがありますね。彼は幼少期からとても優秀で努力家であり、右大臣になるなど、優れた政治家としてだけでなく、学者としても活躍していました。しかし、順風満帆な人生とはいかず、左大臣・藤原時平らの策略により筑前国太宰府に落され、903年に無念を晴らすことなく死去したと伝えられています。菅原道真の死後、都は原因不明の疫病や災難が続き、都の人々は「道真公の祟り」と恐れました。これを鎮めるため、919年に左大臣・藤原仲平の命で御本殿を建てたのが太宰府の始まりです。本殿は数回の炎上を経験しますが、1591年に小早川隆景により再建寄進され、現在は重要文化財に指定されています。
太宰府天満宮の建築様式
国の重要文化財に指定されている本殿は、金や朱を用いた美しくも大胆な桃山時代の建築様式を採用しております。日光東照宮も桃山建築ですが、太宰府天満宮の特徴としては、
・屋根
屋根はヒノキの皮と竹釘で葺いた日本独特の桧皮葺(ひわだぶき)。こちらは6~70年ぶりにすべての葺替えが決まっており、先日準備祭が行われました。また、神社仏閣の屋根によく使われる様式に唐破風(からはふ)がありますが、その一種である流れ破風が採用されています。
・正面五間の両流造
ひさしが前方だけでなく後方にも伸びている両流造、正面五間とはその規模を現します。
・正面に唐破風造の向拝一間
正面の屋根が張り出した部分を向拝(こうはい)といいますが、こちらの広さが一間と広く太宰府天満宮の象徴でもある梅の花が彫られています。 といったものが挙げられます。
太宰府天満宮をお参りがてら
学業以外にも厄除け等のご利益があり、参拝スポットとして有名な太宰府天満宮。当時の建築様式を眺めつつ、その歴史を感じるために行ってみるのも面白いのではないでしょうか?余談ではありますが、太宰府天満宮の狛犬は目がくりくりした白い身体が特徴的です。また、近隣には割り箸を組んだようなデザインで話題を呼んだスタバや、菊竹清訓氏が設計したインパクト大の九州国立博物館も。デザイン方面に興味がある方にも有意義な旅行先となるでしょう。
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