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建設業界の女性の活用、人材不足を解消しうるその取組みとは
人材不足が深刻な問題となっている建設業界では、これまで大きな壁のあった女性の活用を推進する取り組みが徐々に行われています。
こちらでもたびたび、人材活用や育成に関する取り組みをご紹介していますが、今回は女性の活躍・活用についてフォーカスしていきます。
建設業界と女性
男性に比べて力が弱いだけでなく、トイレや更衣室が別途必要であったり、そもそも希望者が少ないなど建設業界と女性の間には大きな隔たりがありました。ですが、1993年は9.4%だった大学の土木科で学ぶ女性が、2015年にはおよそ倍の18.3%まで増加し、「土木女子(ドボジョ)」という言葉も流行るといった変化がでてきています。
27年時点での建設業界の女性の割合は技術者が9.1%、技能者は3.8%。まだまだ小さな数字ですが、27年時点で「女性活用の取り組みをしている」企業の割合は26.9%、「今後取り組みを検討している」が34.7%と、調査対象企業側では半分以上の割合で女性の活用に積極的だということが伺えます。
出典:国土交通省27年建設業における女性の活躍推進に関する取組実態調査
具体的な取り組みとは
各企業だけでなく業界団体も、技術職の女性割合を10年で10%に引き上げる目標を掲げています。しかし、建築業界で女性が活躍するための効果的な取り組みとは具体的にどのようなものでしょうか?
日建連(日本建設連合協会)では、建築業界携わる女性に「けんせつ小町」と愛称を付け、建設業に携わる女性の育成や環境整備を積極的に進めています。さらにトイレや更衣室の整備だけでなく、女性サイズのヘルメットや道具などを用意する取り組みも。働きやすい環境作りについてのマニュアルには、女性が心地よく活躍してもらえるよう色々考えられています。
それを元に、実際に労働環境を見直したという報告も多くなっているとか。また、女性にとって大事な産休・育休制度や仕事復帰についてもマニュアルでは言及しています。他にも、
- ・女性たち含め、意見が言いやすいように意見箱を設ける
- ・女性たちを含めてランチミーティングを行う
- ・女性のチームを作り、女性目線で現場の環境の改善提案を行う
- ・女子学生を対象とした建設業界のPR活動
など、多岐にわたる内容が「けんせつ小町」のマニュアルにあります。
27年に行われた国土交通省の調査によると、「産前・産後休業制度を整備している企業」は94.5%、「子の看護休暇制度」も78.7%と高水準。また、肝心の就業者を増やす取り組みとして、セクハラ対策やフレックスタイムの導入など、安心して長く勤められるように仕組みを考える企業が増えています。
女性の管理職も
まだまだ、業界としては旧態依然の体制や偏見がなくなったとはいえません。体力面や働き方など、まったく男性と同じとはいきませんが、細かな所に気配りができ、柔らかで穏やかな雰囲気をもたらす女性は、現場の潤滑油となるため、女性の管理職も徐々に増えています。
少しずつでも女性の活用について取り組んでみてはいかがでしょうか?業務を効率化、安全に行うための型枠の資材、道具については東和製作所にお任せください。
人材に関する過去記事1:ダイバーシティで人材不足を解消!建設業界なら考えるべき取り組み
人材に関する過去記事2:若い大工を育てるには?将来のために考えたい、人材育成について
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