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大手建設会社も取り組む、人材不足への対策 あなたならどうする?
建設業界の人手不足や現場の高齢化など、人にまつわる問題が顕在化していることは何度か触れてきましたね。業界だけでなく日本全体に影響が出る大変重要な問題ですが、中小建設業も対策が必要です。今回はその取り組みについてみていきましょう。
原価コスト削減の取り組みについて
人材を確保するには予算が必要。まず中小ができる取り組みとして「原価コストの削減」が挙げられます。
もちろん、既にそんなことはやり尽くしたという声が挙がるほど、どこの建設会社や工務店でも取り組んでいることは百も承知です。ですが、本当にやり尽くしていますか?”見積金額”から”目標利益”を引いた額を”目標原価”とすることでより、現実的で明確な予算配分を立てることが可能です。
さらに、お客様に対しても、無駄な機能を削ぎ落とし、必要な部分にもっと費用を回せるよう提案し、満足度を上げて工程を削ぐ道も提案ができます。広く、厳しい目で昔からの慣習に囚われず、あらゆる手段を講じてコスト低減に取り組みましょう。
コスト削減のための取り組みや心構えをあげるとすれば、
- ・現場担当者が原価を把握している、あるいは把握できる
- ・過剰な工程、予算、品質など無駄が生じていないか
- ・会議、報告、相談、連絡に無駄はないか
・・・工事における工程にどれくらいの人を割き、その工程においてどのくらいの費用と時間がかかっているのかを把握することが求められます。
・・・急な天候な変化、事故などを考慮し、工程や予算を練り、必要な品質を担保できるかを考えることが大事です。
・・・ちゃんとした建設会社、工務店ほどきっちりと現場が整頓されており、業務の効率化が図られています。加えて、事前の会議においても、時間管理、事前準備、議題の明確がされているので会議においての無駄もなく、その先の工事においてもスムーズに進行させることが可能なのです。
人材育成への取り組み
国も公共工事の標準労務単価を15%程度引き上げ、重い腰を上げましたが、大手ゼネコンでも人材育成に重きを置く企業が増えてきました。それぞれの取組をみていきましょう。
- ・大林組
- ・鹿島建設
- ・小野組
大林組では林友会とタッグを組み、職業訓練所を運営しています。林友会に加入している協力会社の社員を対象とし、大林組のOBや協力会社の技術者が講師を務めます。
鳶や鉄筋、型枠工だけでなくCAD技術者についても対応するなど、要望の高いものをヒアリングしカリキュラムを作っているのが特徴です。
また、派遣する側の負担軽減のため、インセンティブ制度や資格報奨金を導入するなどかなり太っ腹。
協力会社の新卒社会人を対象に2週間~ 1か月ほどと集中して人材育成を行います。賃金制度や経費助成を充実させており、女性も対象としています。
また、型枠工事、鉄筋工事についての仕事内容を取り上げたパンフレット、DVDを作成し、若年層向けに業務の理解と興味を促すよう取り組んでいます。
ハローワークなどに頼らず独自の求職サイトを立ち上げ、若者に対して職人のかっこよさややりがいをアピール。入社後も研修会など学ぶ機会を積極的に与えています。人材不足対策として成果があり、最近では予定人数を確保できるようになっているとか。
若い世代の就業を支援しようという試みから、ネットに注目し、就活事情を調査。建設業での取り組みや技術をイラストでわかりやすく解説を行ったり、説明会、インターンシップ、企業訪問などの活動を積極的に行っている結果、人員の確保への成果がでています。
建築業界の人材不足対策に
人手を削減できるBIM、CADなどのITの活用、効率化された建築資材のおかげもあり、人材不足への取り組みは多々あります。人手不足なら効率がよく良質な資材・道具も必要でしょう。資材、道具については東和製作所にまずはご相談ください!
過去記事:知ってたら得する!?建築IT活用のうちの一つ、BIMってなに?
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