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鉄筋を扱うなら知っておきたい!鉄筋継手と溶接不可現場における対応
鉄筋コンクリート造のみならず、住宅の基礎では頻繁に鉄筋が使われます。そのため、現場にでる方は鉄筋における知識の拡充が大切だといえるでしょう。今回は、鉄筋の溶接だけでなく現場によって溶接が不可な理由、さらに対策についてご紹介していきます。
鉄筋継手とは
鉄筋は建築物の長さに応じて切断される訳ではなく、運びやすさや規格などを考慮してカットされています。カットされた長さ以上のサイズを望む場合、そこで継手が必要となるのです。1900年頃は全てが重ね継手でしたが、技術の発達や工法の変化によって継手の方法も開発されていきました。
鉄筋継手は主に4種類あります。それぞれの特徴をみていきましょう。
- 重ね継手
- ガス圧接継手
- 溶接継手
- 機械式継手
:鉄筋の種類(異形鉄鋼、丸鋼など)やコンクリート強度などを考慮し長さを決め、鉄筋を重ねて一本のようにする継手
:1950年頃に開発された方法で、ガスバーナーで加熱しつつ加圧して鉄筋を一体化させる継手
:溶接棒を使用してのアーク溶接や、電気と圧力を同時に加え、鉄筋を一体化する継手
:加熱ではなくスリーブを装着して一体化させる継手
上記があり、主に重ね継手とガス溶接継手が多く採用されています。
鉄筋の溶接が禁止な現場も
現場や住宅基礎などで溶接不可なこともあります。「なぜか?」と問われれば、1番に上がるのは強度問題。鉄筋を溶接することで一体化はしますが、加熱したあと急速に冷えることで性質が変わってしまうため強度を保つことができないのです。
また、一見接着できているようにみえても、溶接技術によっては接着不良が起こってしまう場合もあり、さらに断面欠損で構造物の耐久性の問題というのが表面化してしまいます。
ただ、完全に禁止ではなく、溶接技能者資格保有者が一定の条件を守って溶接するなら許可がでることもあります。阪神淡路大震災を期に建築基準法が改正されましたが、溶接によって断面欠損が起きている鉄筋コンクリートの崩壊が相次ぎ、こういった許可が必要となった背景があります。
溶接に代わる資材を
溶接可能、溶接不可の現場はさまざまあれど、鉄筋を組むという工程はどこの現場にも発生します。そういった場合には機械式継手に使える「KSガッツ」など、適切な資材を用いて柔軟かつ安全に施工に取り組んでいきましょう。型枠や鉄筋などの材料提供は東和製作所におまかせください。
KSガッツ関連商品
セパと鉄筋を挟んで止める。溶接もできるマルチな金物。
ガッツ本体にセパレーターを溶接後鉄筋を掴み、セパレーターを引く。
太径版ネオガッツ。
ガッツ本体にセパレーターを溶接後、鉄筋を掴み、セパレーターを引く。
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