トピックス
支保工には欠かせない!せき板の使用基準と存置期間を知ろう
支保工には欠かせない!せき板の使用基準と存置期間を知ろう さまざまな工法がでてきていますが、やはり型枠と支保工は建設において切っても切れない関係です。今回は、支保工においても大事な、生コンを直接受ける役割をもつ、せき板について紹介していきます。
せき板とは
せき板とは型枠の一部であり、直にコンクリートに接する板を指します。国の標準仕様書6章には「せき板+支保工=型枠」と記載されています。素材としては金属でできていることもありますが、木材を使用するのが一般的。現状は合板が多いですが、杉板本実型枠のように木目を付けるための杉板を利用することも。その場合でも、
- ・「合板の厚さは12㎜」
- ・「表面に塗装などを施しており合板の日本農林規格を満たすもの」
- ・「コンクリート型枠用合板に限る」
- ・「コンクリート型枠用合板の規格に定めるB−C(A〜Dの品質基準で表がBの品質、裏がCの品質に適合される合板ということ。)」
と、基準が定められています。この合板は一般的なコンパネを想定した規格です。
過去記事:鉄筋コンクリート造りをさらに面白くする「杉板本実型枠」をご存知?
せき板の存置期間とは
せき板の存置期間とは、型枠にコンクリートを打設した時から解体するまでの時間を指します。基本的にはコンクリートの材齢で決定しますが、存置期間の平均気温などの条件によってはコンクリートの圧縮強度を優先することも珍しくありません。 圧縮強度の最小存置期間については、以下をご参考ください。
基礎や柱・壁など垂直部材の圧縮強度による存置期間
- ・普通コンクリートかつ計画供用期間が短期・標準の場合・・・5N/m㎡以上
- ・普通コンクリートかつ計画供用期間が長期の場合・・・10N/m㎡以上
- ・高強度コンクリートの場合・・・10N/m㎡以上
【基礎や柱・壁など垂直部材の圧縮強度における存置期間】
使用供用期間 |
圧縮強度 | |
普通コンクリート | 短期・標準 | 5N/m㎡以上 |
長期 | 10N/m㎡以上 | |
高強度コンクリート | 10N/m㎡以上 |
梁下やスラブ下など水平部材の圧縮強度による存置期間
・設計基準強度の50%に達していれば、せき板だけ解体可能。(原則、支保工を取り外した後)
コンクリート材齢による存置期間
在置期間の平均気温によって変わります。 基礎や柱・壁など垂直部材(普通ポルトランドの場合) では、存置期間の平均気温が20度以上で4日、20度未満10度以上は6日になります。
また普通ポルトランドセメントの混合B種の場合は20度以上で5日、20度未満10度以上では8日になります。そして、早強ポルトランドセメントの場合は20度以上で2日、20度未満10度以上は3日となっています。下記、表をご参考ください。
【コンクリート材齢による存置期間】
コンクリート材齢 |
|||
普通ポルトランドセメント(混合A種) | 普通ポルトランドセメント(混合B種) | 早強ポルトランドセメント | |
20度以上 | 4日 | 5日 | 2日 |
20度未満 10度以上 |
6日 | 8日 | 3日 |
確認とコミュニケーションを
馴染みのある話ばかりと思われるかもしれませんが、寒中コンクリートの品質、支柱への荷重を考慮し存置期間を決めていくなど、監督員とコミュニケーションを図り計画をしていきましょう。よい型枠の資材の提供については東和製作所におまかせください。
関連記事:
お客様の声
株式会社京都井口組 取締役副社長 井口雄一様株式会社野崎組 取締役専務 野崎善幸様