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横浜のシンボルの一つ、赤レンガ倉庫の歴史とその工法に迫る

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赤レンガ倉庫の建設は開国への一歩

赤レンガ倉庫といえば、ショッピングやレストランがあり横浜の観光名所として有名です。今年はドイツのホワイトクリスマスを再現するなどイベントも多々行われ、大勢の人で賑わいます。 現在は観光名所となっていますが、本来はペリーの来港以降に貿易に対応するための新港ふ頭建設に伴い建設されたものです。今でこそ設備が整った国際的な港ですが、当時は船をつける岸壁すらなく、国家をあげた一大プロジェクトとも呼べる大規模な工事となりました。 第一倉庫・第二倉庫とあり、設計者は大蔵省建築部の妻木頼黄(つまきよりなか)。明治建築界における三大巨匠の一人とも呼ばれ、重要文化財に指定されている横浜正金銀行本店(現・神奈川県立歴史博物館)を設計した人物でもあります。

最新の建築手法をたっぷりと

第一倉庫は明治41年に着工ですが、なんと我が国初の荷物用エレベーターやスプリンクラーに防火扉を備えた最新鋭の設備を誇る倉庫でした。また第二倉庫は、定聯鉄構法(ていれんてつこうほう)といってレンガに帯状の鉄板を組み込み、要所を鉄棒で固定する画期的な耐震構造を採用したことでも知られています。 定聯鉄構法があったからこそ、ほかのレンガ建築が壊滅的な被害を受けた関東大震災でも赤レンガ倉庫はその姿を保つことができたのです。

改修工事も最新鋭

長く横浜を見守ってきた赤レンガ倉庫、耐震構造に守られていますが問題も。レンガの寿命は500年といわれていますが、レンガ同士の継ぎ目、目地と呼ばれる部分は50年と短いため対策が必要となりました。そこで白羽の矢が当たったのが、外科医的建築家を名乗る今川憲英氏! 劣化した目地部分にエポキシ樹脂を注入することで雰囲気を変えることなく、強度を上げるという工法で改修工事しました。実は1985年にもこの方法で洲本ミュージアムパークを改修しており、阪神淡路大震災では被害を最小限にした実績もある信頼度の高い耐震補強工事なのです。 エポキシ樹脂注入工法の優れた点は耐震性アップだけでなく、間仕切りを減らす・壁に穴を開けることも可能になり自由度の高い空間使いを実現できる点にあります。この改修で、日本では初めての受賞となる「ユネスコ文化遺産保全のためのアジア太平洋遺産賞」を受賞するなど、世界からも注目される存在となりました。 歴史的建造物の歴史や工法を知るだけでも、見方が変わってきますね。

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