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コンクリートが中性化するとどうなる?覚えておきたい、対策と調査

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中性化の影響と原理

以前コンクリート爆裂についてサラリと触れましたが、高熱だけでなくコンクリートの中性化をもたらし、爆裂を引き起こす場合があります。無論、コンクリートが中性化することによって到底無視できない影響が生まれることはご存知かもしれませんね。コンクリートは本来、中を支える鉄筋が錆びないようpH(水素イオン濃度)12~13の高アルカリ性を保っています。ピンとこないかもしれませんが、pH12以上の強アルカリイオン水は洗浄や除菌に使用されるほど強力な存在!セメントが固まる際に作られた水酸化カルシウムがアルカリ源として影響を及ぼし保たれていますが、空気中の二酸化炭素に反応し、徐々にアルカリ性から酸性に傾いてしまいます。これがいわゆる中性化の原理。中性化は空気の触れる表面から始まり、内部へと進んでいきます。鉄筋まで到達すると錆びやすくなり、やがて強度が保てなくなってコンクリートが崩壊してしまうという仕組みです。

<コンクリート爆裂参考>コンクリートが火に強いって実はウソ?知っておくべき火への耐久性

コンクリート中性化対策と調査

危険な中性化への対応は、以前は中性化した部分を除去するなどかなり手間がかかりましたが、現在は技術の進歩がアシストしてくれます。酸化したコンクリートを再び、アルカリ性に戻す技術も実用化されているのです。再アルカリ化工法と呼ばれる技術で、アルカリ溶液と直流電流を流し込むことによって、高アルカリ状態へと蘇らせる画期的なもの!これにより、コンクリートを破壊せずとも修繕可能となり、期間も2週間程度で作業が完了するので負担は軽いですね。ダレス空港や大阪城もこの方法を利用し修繕されました。また、アルカリ性の付与材などを用いることで、そのアルカリ成分が徐々にコンクリートに浸透し、錆びを抑え、破壊された不動態皮膜を蘇らせる工法もございます。続いて、調査法についてはまず1つ、コンクリートをはつる方法、もう1つはコア採取法の2つがあります。注意点は、採取したものを放置すると酸化が進んでしまうので検査までラップなどで保護をしないといけない点。せっかく採取しても満足のいく調査結果が出ないのでは困りますよね。検査方法は、対象の面にフェノールフタレイン液を吹きかけ、色の変わり方を観察するシンプルなものです。鮮明な赤紫色部分は健全ですが、中性化していると色の変化がありません。

早めの処置が吉

調査後の対応策は、進行具合にも左右されます。進行しすぎてコンクリートの中性化が深刻であると再アルカリ化工法など、非破壊での再生が難しい場合もあります。となると、費用も期間も…。何にせよ、早め早めの処置をし、コンクリートや建物に影響のないようにしていきましょう。

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